最近、親が子どもを虐待するニュースが相次いでいます。
なぜこうも、わがままで愛情の薄い大人になってしまったのでしょうか。
私は家庭の食卓のあり方によるものだと考えています。
食卓は子どもがしつけを受けて、何をどう食べたら良いかを知り、マナーを身につけ、コミュニケーションをする大事な場所です。
良い悪いを判断する小脳は8歳に完成しますので、それまでの食卓のあり方が、その子の人生を大きく決定します。
ちゃぶ台を家族で囲んでいた頃は、子どもは大人たちにきちんと座りなさい、箸を上手に使いなさい、きれいに食べなさいと小言を言われていました。すると何をどう食べたら良いかがわかり、叱られるストレスに慣れ、社会を上手に生きられる大人に育ちます。
しかし、昭和40年代から核家族化がすすみ、大人はみんな働きに出て、子どもは何をどう食べても怒られなくなりました。すると子どもはわがままになり、叱られるとキレてしまったり、ストレスに弱い人間になってしまいます。
虐待をする親たちは、家庭の食卓に恵まれていなかったのではないでしょうか。彼らの子どもたちもまた、良い食事、しつけ、コミュニケーションのないところで育ってしまっています。
食事の内容が悪いと、直接的に心身に不調が出ます。
たとえば、甘い清涼飲料水やお菓子ばかりを口にしていると、血糖が急激に上がり、インシュリンが大量に出て、逆に血糖を下げます。すると体は慌ててアドレナリンを出し、血糖を上げようとします。アドレナリンは攻撃性を強くする働きがあるので、すぐにキレてしまいます。現在、この低血糖の症状を持つ人は増えているのです。
ゆっくりと吸収されるごはんは優れもの。おかずも大豆製品や野菜が合うので、とてもヘルシーです。
ぜひ、みんなで食卓を囲み、ごはんを食べましょう。
良い食べものや人との関係性が、良い人を、良い日本をつくります。