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HATTORI食育クラブ 服部幸應コラムNo.68

うす味に慣れるには?

今年は国の食育推進計画が第二期を迎え、平成23年から27年の五カ年計画が始まります。
暮らしの中で、食育にいっそう親しんでいただきたいですね。

日本人の食生活で改善したい点は、塩分のとりすぎ、油のとりすぎ、野菜不足です。
改善には、うす味に慣れることが大切です。塩分を減らす理由は、高血圧や胃がんの原因になること、また味が濃いものばかりだと、食事の量が増えてしまうということです。体の中でうすめようという意識が働くのでしょうか。
うす味で食べていると食材そのものの味がわかるようになり、微妙な味の違いを楽しめます。あまりうすくても凡庸になってしまっていけません。むずかしい塩梅ですが、ほどよい味つけを心がけましょう。
だしを濃くしたり、酸味や香味を使うとおいしく、食べやすくなります。

現在は加工食品や外食が増え、味覚障害になる人が増えています。
1990年に14万人、2003年には24万人にのぼります。亜鉛不足は味覚障害の原因となりますので、加工食品は控えめに、カキや玄米、凍り豆腐など、亜鉛をふくむものを食べましょう。

また、味覚を鍛えるには、ニュートラルな味のごはんを食べることが最適。しょっぱいおかずを食べて、ごはんを食べる、甘いものを食べ、しょっぱいものを食べ、ごはんで中和する。口中調味といい、口の中での高度な調味方法となるのです。
うす味に慣れることは健康につながります。
毎日の食卓にごはんを増やすことから始めてはいかがでしょうか。

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