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HATTORI食育クラブ 食育通信No.16

対談

食育を提唱する服部幸應氏と、乳製品を通じて、
「安心・安全・健康な食育」の取り組みを推進している明治乳業株式会社 代表取締役社長 浅野茂太郎氏が「食と乳製品」について語ります。

浅野 茂太郎
明治乳業株式会社 代表取締役社長
(写真右)

服部 幸應
服部栄養専門学校 校長/医学博士(写真右)
服部
浅野社長とは先日、学習院の公開講演「食育のすすめ」で、ご一緒に対談させていただきましたね。
浅野
服部先生とは昔から多方面で、お世話になっております。弊社マーケティングレビュー誌でお話をしていただいたりしました。
服部
明治乳業さんでは、お客様の満足度の向上を目指し、お客様の声を活かす第一歩として、お客様相談センターを開設されていますが、1日どのくらいの件数があるのでしょうか。
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浅野
年間のお問い合わせは13万件以上です。弊社では約50名の相談員で対応していて、90%が栄養士です。毎年「お客様相談センター活動報告」という冊子も作っています。
服部
栄養士がお答えするのは、相談するお客様も安心しますね。
浅野
弊社は「食の新しい価値を創造し、お客様の健康で幸せな毎日に貢献する」をモットーに、このお客様相談センターも事業の1つとして活動しています。赤ちゃん相談室から始まり、一般の商品の説明、イベント・キャンペーンの説明、その他日常生活全般についてなど、いろいろなお問い合わせがありますね。
服部
生活の相談を企業の1つのお役目として果たしておられるわけですね。食育は、食べるという行為だけではないんですよね。環境とか、その人のもっている日常生活全般までもアドバイスされている。まさに「企業の良心」とも言えます。
浅野
「食の大切さ・楽しさ」「食のバランス」「食の安全・安心」、この3つをどうやってお客様に理解していただくか。弊社では、お客様相談センターも食育活動の一貫です。
服部
素晴らしいことです。食品を製造する立場からは、お客様が正しい知識をもつことが一番の望みですよね。賢い消費者になっていただくのが正しいのではないでしょうか。
浅野
その通りです。安全と安心は別です。安全は科学で証明されるもの。安心は心の問題。いくら安全だといってもお客様が会社やブランドを安心、信頼しなければ使わないですよね。
服部
逆もありますね。これは安心だって言われているけど、お客様の使い方によっては安全ではなくなってしまう。
浅野
弊社では大人や親子料理教室の他に、小・中学校を対象に、食育出前ミニ講座も行っていて、いろいろな世代にお話をさせていただいていますが、例えば、賞味期限と消費期限は違う事や、「期限表示は、冷蔵庫に入れて開封しなければ、ここまで持ちますよ」という意味なのですが、「開封して数日後、期限前なのにおかしくなっているが、何故なのか」というお問い合わせを受けたりします。本当の意味の食の安全・安心を、お客様自身、考える力が弱くなっているのではないかと思うこともあります。
服部
意味もわからず使っている方が多いですよね。でも御社のそんな取り組みを拝見していると、家庭、学校、地域社会の中で食育が同時進行しながら、少しずつでも皆さんが意識を高めてくださっているのがわかります。
浅野
私たち食品メーカーだけが、きちんとやっていますよというだけではだめで、1日3回、乳製品を食べましょうという「3ーAーDay活動」ももっと広めていきたいですね。また、日本だけでなく、世界的にも食育活動が広まれば、食料の無駄がなくなり、世界的な食料危機が何年も先に伸びるのではないでしょうか。食育基本法という法律もできましたので、日本がモデルとなっていければと思っております。
服部
そうですね。是非、よろしくお願い致します。

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