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食育通信対談
No.37
おいしさとは何か?
味覚の大切さ。
津布久 孝子
味の素株式会社 食品事業本部
調味料部戦略推進グループ料理情報担当部長
(写真左)
服部 幸應
服部栄養専門学校 校長/医学博士
(写真右)
郷土料理を見直す
服部
さまざまなお取り組みの中で、郷土料理を見直す活動をされていましたね。
津布久
はい。料理家の先生と「ほんだし潤・vで作る郷土料理ということでレシピをつくり、HPに掲載しています。服部先生もたずさわっていらした、農水省の「郷土料理100選」を参考にさせていただいてます。
服部
1400ほどもあるところを100までしぼるのは大変でした。実際は99品選んで、あともう一品はご自分でお決めくださいと。
津布久
各地で素材や調理法などがまったく違い大変勉強になりました。
服部
子どものころに自分が食べていた料理が取り上げられると喜ばれ、活動が広がります。
津布久
そうですね。地産地消につながり、文化の継承にもなると思います。
服部
そして、他県や他国の人に興味を持ってもらう効果もありますね。
家庭の食卓の変化
服部
色々な資料も公開されていますね。家族団らんで食べているか、こ食はどのくらいなのかなど、業界先だって指数を出されていて、参考にさせていただいています。
津布久
味の素モニタリングシステム(AMC)といいまして、1978年から4年ごとに食に関する調査をしています。全国120地点2人以上の世帯の主婦1500人対象にアンケートを取らさせていただいております。
服部
すばらしいですね。20年前とどう変わっていますか。
津布久
専業主婦が減り、仕事をしている人が増えました。料理や買い物にかける時間が減少し、節約志向が強くなる等、食に対する意識が変わってきています。
服部
核家族や共働きでこ食が増え、団らんできないことが問題ですね。家庭の食卓は、家族が子どもに食事のしかたや一般常識を教え、コミュニケーションをする場でした。
代々親から子へ、お姑さんからお嫁さんへ伝わるものがなくなり、子育てへつながらなくなってしまった。
津布久
反対に最近は団らんを求める意識も強いようです。休日にハレの食事をみんなでとる家庭もあるようですが、週に1回 では寂しいですね。
服部
ぜひ、団らんを増やす運動を続けていただけたらと思います。
おいしさとは
服部
「おいしさ」について、どうお考えですか。
津布久
甘味や塩味、うま味などの味覚はもちろん、コクや温度、食感、見た目、形、噛む時の音など、五感や色々なことが総合されて感じるものですね。健康状態も関わります。同じ味でも、熱があるとまったく違うように感じますから。万人がおいしいと感じるものはないんですよね。
服部
なるほど、その通りですね。
津布久
人間の身体が絶妙にできていることがよくわかります。
そしてやはり、好きな人と食べると楽しく会話が盛り上がって、おいしいものです。
服部
味だけではなく、一緒に食べる人や周りの環境も大事ですね。
味覚の妙
津布久
1980年代にイスラエルで、生まれてすぐの赤ちゃんの顔の表情から、味を感じているかの研究がありました。苦味にはしかめつらをするけれど、甘味やうま味では柔和な顔になるなど、生まれたての赤ちゃんでもしっかり基本味を認識している事がわかりました。
食育は子どもを授かった地点から始まっていることを、知っていただきたいと思います。
服部
人はおなかにいるときから味を感じるしくみ、感覚があるのですね。あらためて、味覚についてお話いただけますか。
津布久
甘味はエネルギーになる糖質、塩味はミネラル、酸味は腐敗、苦味は毒、うま味はたんぱく質のシグナルであり、五つの基本味は栄養生理学的に意味のある味と言えます。
服部
日本に伝統的に好まれるうま味は、数十年前から世界に注目されるようになりました。味覚の分析に関して、味の素様は世界一進んでいると思います。
津布久
ありがとうございます。人の体の20%はたんぱく質でできています。そのたんぱく質を構成するのが20種類のアミノ酸であり、その中でももっとも多いアミノ酸がうま味の代表成分であるグルタミン酸です。
うま味を感じることは私達の体にとっても大事なんですね。
服部
私は出汁を飲むと、体にしみわたって元気になります。子どものころから出汁の味を知って欲しい。
津布久
いま、出汁をあまり知らない若い方が増えていて、お料理をとてもされる方との二極化が進んでいます。
服部
食べ慣れていないんですね。やはり、家庭の味が伝承されていないことが大きいと思います。
津布久
若い女性を中心に出汁に親しんでいただこうと、有楽町の交通会館に「だしカフェ」をつくりました。
整理券を配布し、かつおとこんぶの出汁おみそ汁や吸い物と、おにぎりを無料で提供しています。
服部
とてもおもしろいですね。家で料理をするきっかけにしていただきたいです。
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世界の食の向上へ
服部
グローバルにCSRのご活動をされていますね。
津布久
はい。ベトナムやブラジルではアミノ酸製造の過程で生成する栄養豊富な副生物を肥料や飼料に加えて活用しています。またガーナでは離乳期の子供の栄養改善をはかるプロジェクトをガーナ大学と共同で行っています。
服部
すばらしい。ぜひ日本の、世界の食レベルの向上を目指してください。
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