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HATTORI食育クラブ 食育通信No.32

対談

気軽に足を運べる薬局へ

和田 功
株式会社メディカルファーマーシィー
代表取締役 社長(写真左)

池方 香里
ミキ調剤薬局 店長/管理薬剤師
(写真右)

服部 幸應
服部栄養専門学校 校長/医学博士
(写真右)
服部
ミキ薬局様は新しい薬局のあり方をご提案されていますね。
和田
はい。現在国や世間の健康志向が、治療から予防にシフトしています。予防には食がかかせませんから、栄養士が常駐して、食事の面からサポートをしています。
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服部
食育通信での連載「かんたん薬膳やさしい漢方」は、より食に近い薬である漢方と、本校の薬膳料理のコラボレーションとなりました。
和田
漢方や薬膳のイメージが、親しみやすいものになったのではと思います。
服部
中国などに行くと薬食同源が浸透していて、ごく普通の人が血圧が高いならこれを飲みなさい、どうしなさいとよく知っています。日本料理も、東洋医学の理論である「陰陽五行説」にのっとっているなど、実は親しみやすいものです。僕は風邪の時には漢方薬を飲んでいて、良く効いていますよ。
池方
体に合ったものを服用されてるんですね。漢方では風邪薬でも冷え性の人、胃腸の弱い人と、その人に合わせて選ぶことができます。ひきはじめでまだ熱や鼻水が出ていない時に飲めるのも良いですね。
服部
なるほど。未病のケアができますね。
池方
はい。特に女性の方に多い不定愁訴※にも対応できます。あとは花粉症の薬も眠くならないので便利ですね。自分で生薬を煎じる煎じ薬では、生薬をひとつ抜いたり足したりして、患者様の体調に合わせることもできます。漢方はひとりひとりに合わせて自然治癒力を高めるので、オーダーメイド医療のようになります。
服部
素晴らしいですね。近年は西洋医学が主軸ですが、これからは漢方などの東洋医学も必要です。なかなか普及しにくい部分もあるようですが、個々のドクターは認めていますね。
池方
そうですね。6、7割のドクターは何らかの形で漢方薬を処方しているようです。
和田
漢方薬と西洋薬のそれぞれの特性を生かして、上手に使い分けていければよいと思います。漢方薬は粉にして飲みやすくしたエキス剤が一般的ですが、田端店では生薬そのものを扱っています。なかなか管理は大変ですが、ドクターからよくやってると評価をいただいています。
池方
症状に応じて、西洋薬と漢方薬のどちらが合っているか、どう養生されたら良いかをアドバイスできますので、気軽に相談に来ていただきたいですね。
服部
長い東洋医学の歴史や、実践のご経験があってできることですね。生薬はどのように揃えられているのですか。
池方
生薬は合成されたものではなく自然のものなので、産地や野生か栽培かなども考慮しています。製薬会社の方もいかに信頼性のある安全なものを安定供給できるかをお考えで、種まきから収穫まで細かい指示を出し、栽培に力を入れています。私も産地にうかがったのですが、何年もかけて大事に育てている姿を見て、調剤する時に絶対にこぼさないようになりました。
服部
生産から手元に届くまでが見える、トレーサビリティですね。
和田
はい。薬も食と同様、安全面はもとより、環境面も考える時代です。30日分、60日分と処方した薬を飲み残すことがあると思いますが、シ ロップを流して河川の汚染につながったり、ゴミになってしまうことなども問題になっています。飲み残した薬の廃棄方法も考えていかなければなりません。飲み方だけではなく、残った薬についても説明が必要だと思います。薬と体について考え、効能や副作用の知識に加え、生活習慣・予防・環境など薬に関わる周辺を含めて薬育だと考えています。
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服部
食育と通じますね。
和田
そうですね。食育と同様、薬育をすすめていきたいと考えています。また調剤薬局は処方せんを持っていないと入りにくいイメージですが、健康をトータルにケアしていける薬局づくりを目指しています。利用していただくきっかけとして栄養相談やイベントなども開催しています。ぜひ足を運んでいただきたいですね。
服部
薬局で薬育、食育をぜひおすすめ下さい。本日はどうもありがとうございました。

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